昨年、日本の大手PTC床暖房メーカーが中国の建設部(日本の建設省に当たります。)に、PTC式床暖房の国内標準化を申請していましたが、承認されませんでした。日本の技術が認められなかったことは大変残念ですが、PTCの標準化は難しいでしょう。

中国の電力供給環境が日本よりも良くないことは皆さんご存知ですね。たくさんの人口を抱え、高度成長を続ける中国では、電力供給量はまだまだ不足しています。また、中国の東北地方は、マイナスの気温が続く極寒の地が広がっています。この地方は、政府の資金援助のもと、各地域でボイラー会社を設立し、ここから、数千~1万戸に及ぶ各世帯へ温水を供給しています。従って、すでに暖房システムが出来上がっているこのような東北地域に、短期間で電気式床暖房が普及していくことは大変難しいと言えます。 さらに、中国の建物は、コンクリートとレンガでできています。木造住宅はほとんどありません。残念ながら、高気密、高断熱と言ったエコにも繋がる高機能住宅の考え方は、つい最近までなかった国なのです。現在、中国はエネルギー削減の目標を掲げ、国を挙げてその取り組みを始めました。こういった状況下でシート式床暖房は、朝鮮族(韓国系中国人)を中心に徐々に広がりを見せています。弊社もその中で、(日本国内と同様)トラブルゼロを歌い文句に、日本の高品質床暖房として売り上げを伸ばしています。

話を戻しますが、こういった中国事情をご理解いただいた上で、以下に関係筋からのヒヤリング内容を列記します。
①突入電流(床暖房のスイッチを入れた時の電流)が数倍になり、1回路で広い面積を敷設できない。標準タイプの部屋(中国の場合、日本の標準部屋内敷設面積50~60%ではなく、80~90%が普通)には電源が2回路必要となる。
②ワット数が高く、ボイラー式に比べて、光熱費削減のメリットがない。
③PTC方式は温まる速度が大変遅い。適温まで時間がかかり、その間の電気代が無駄。
④流通量が少なく、中国に工場もないため、安定供給が望めない。
⑤他社床暖房シートより、安全性が優れている等の優位性がない。
⑥床暖房敷設部分に温度ムラが多くあり、他社製床暖房に勝っていると言えない。

かなり厳しいコメントですが、当然のことと考えます。弊社は、上記問題点を全て解決しており、今後、早急に中国建設部に弊社方式の標準化を申請してまいります。

IRSYSTEM 大塚